8月18日から20日、Vancouver Convention Centreで開催された、バンクーバー最大級のアニメイベント「AniRevo(以下アニレボ)」。参加者が2万人を超えるこの大人気のイベントに、アニメファンの記者が参加してみた。(取材 桜井禎人 Photo VanKids TakaTomo)
年に一度、8月に開催されるアメブロでは、日本や英語圏の声優のトークショーや、Vtuberたち(イラストレーターによって描かれたキャラクターに声を吹き込みYouTubeで配信する人たち)のQ&A、企業や個人によるグッズの販売などが行われる。
日本でも似たようなイベントはあるが、スポンサー企業によるグッズや新作の発表をイベントという形で行い、一般客を取り込むのが目的で、アニメ関連の大企業が主体のように感じてしまう。しかし今回、記者が初めて参加したアニレボは、企業による介入は少なく、参加者が楽しむことを主体としていた。特定のアニメにこだわるのではなく、大きなくくりで「アニメ」を楽しめるのが嬉しかった。
参加者の多くはコスプレで来場、中でも「鬼滅の刃」の人気は群を抜いていた。会場内で周りを見渡せば、必ずどこかに鬼滅キャラクターに扮した人を見かけるほど。また「原神」というゲームのコスプレも人気だった。原神はソーシャルゲームだが、スマホだけではなく様々なデバイスでプレイ可能で、毎月約5000万人がプレイしている。自由に探索できる操作可能範囲の広さと男女問わず魅力的なキャラクターが人気だ。
会場にはさまざまなキャラクターの衣装を巧みに着こなしている人もいれば、小さな体を活かしたコスプレをしている子ども連れの家族、自前の筋肉をマッチョのキャラクターとして素材にしている人々など、自分の持っているものをすべてコスプレに昇華している人が多く、圧巻であった。
Vtuberによるトークイベントでは、二人の女性Vtuber「Ninomae Inanis」と「Ceres Fauna」が登場。会場に質問を投げかけ、司会者が会場の中から回答者を一人選び、マイクの前でVtuberからの質問に答えるというものだ。答えを間違えた場合は回答者が、逆に、答えに正解した場合はVtuberらが「Batu」(日本語で言う罰ゲーム)を受ける参加型のもので、会場は大いに盛り上がった。
また企業や個人による商品の展示ブースも豊富だった。特に目を引いたのはコスプレの小道具や衣装などのブースだ。オリジナルの、細部にこだわったアニメのキャラクターの意匠に加え、様々な意匠が拵えられた日本刀のレプリカ。それらをより引き立てるためのメイク道具など、あらゆる点からコスプレをしたい人々に向けてアピールしたアイテムが勢揃いしていた。
多彩なプログラムで今年も大盛況だったアメブロ。毎年、ゲストや催しの内容は変わるので、アニメや声優、配信者などのいわゆるサブカルチャーに少しでも興味がある人は、ぜひチェックしてほしい。会場や参加者の雰囲気や熱気を感じ、その空間を彩る一人として、このイベントに参加することをお勧めする。
アニレボのウェブサイトはこちら