今月1日より、雇用主が公に求人募集をする際は、時給や給料情報の透明化が義務付けられた。同じ仕事内容でも雇用主が支払う賃金にばらつきがあるため、給与格差を縮めるのがねらい。
近年、BC州での給与格差は改善方向に向かっているものの、カナダ統計局によれば、BC州の女性の賃金は男性より17%少ない。特に先住民女性、有色人種の女性、移民女性に影響しており、男性の平均時給が昨年35.50ドルであるのに対し、先住民女性の平均時給は26.74ドル、有色人種の女性の平均時給は27.44ドル、移民女性の平均時給は28.78ドルである。
また給与格差は、非バイナリー、トランスジェンダー、Two Spirit を含む人々にも影響を与える可能性があり、性別を超えることを目指している。BC州は、このアプローチを取るカナダで最初の管轄区域となる。
また給与透明化法により、今後、雇用主は人を雇う際に、過去にいくら給料をもらっていたかという質問ができなくなる。さらに職場内で、同僚に自分の給料を公開して罰せられるということもなくなる。
今月から大規模および中規模の雇用主は、段階的に性別給与格差に関する報告書を公に掲載することが義務付けられる。具体的なスケジュールは以下。
2023年11月1日:ブリティッシュ・コロンビア公共サービス機関および従業員が1,000人以上の法人および公的機関(ICBC、BC Hydro、WorkSafeBC、BC Housing、BC Lottery Corporation、BC Transit)
2024年11月1日:従業員が1,000人以上のすべての雇用主
2025年11月1日:従業員が300人以上のすべての雇用主