こんにちは、心理カウンセラーのゆうきです。前回は、私たちが感じている、感情についての感情も含めた様々な感情は、どこからきているのか?という問いを軸に、私たちの外と内の声について探っていただきました。私たちの中で沸き起こる感情から生まれる知覚があり、それを認めるという認識があります。それらは、私たちが世界や体験をどのように捉えるのかに影響してくるのです。そのような世界や体験の捉え方の中には、私たちが心の奥で本当に願っていること、思うこととは違うものが隠されている可能性があり、そこに光を当てることで、自分の内なる声は何かを探ることができると思っています。
皆さんは、外から学んだ自分や相手に対する期待や価値観、そして判断基準にどのようなものがあったでしょうか?実際に誰か特定の人に言われた言葉もあるかもしれません。またはっきりとした言葉を言われなくても、その場の状況や雰囲気で受け取っているメッセージもあると思います。前回出てきた言葉やメッセージを思い出してみましょう。また前回のワークをした方は、そこで出てきたものと描いた作品をしばらく眺めてみてください。そして下記の問いを巡らせてみましょう。
今、あなたはどんな気持ちですか?
そして、どんな言葉をかけたいでしょうか?
思い浮かぶまま、ノートに書き綴ってみてください。また描いた作品を見ながら、その作品に必要だと思う色や形があれば、書き足してみるのも良いと思います。そこに、あなたの内なる声や真の願いのヒントがいっぱい詰まっていると思います。
外からのメッセージと一致感を感じる方もいるかもしれませんし、内なる声は外の声とは違うかもしれません。違った場合は、きっとあなたが本当に望んでいることは、外からのメッセージとは違うもので、なかなかその声を外に出すことができていない事もあるかもしれません。
私の場合、30歳に近づく28歳のころ結婚に焦った時期がありました。転職活動もしていた頃で日本に住んでいました。転職活動中に聞かれた、面接で結婚の予定があるのかという質問に戸惑い、またキャリアの悩みを男性に話すと、結婚を考えていないタイプだと思われる事もありました。2000年代初めに日本社会にいた私は、結婚から程遠く、仕事にも悩んでいた時期でもあり、全てがうまくいっていないような気持ちがして、自分がダメなのではないかと落ち込むことがよくありました。私の当時の内なる声は、私は結婚も仕事もしたい。そして結婚したから仕事をやめるとか、キャリアを考えているから結婚をしたくないとか、そういう事ではない・・という言葉がありました。内なる声と外の声の狭間で葛藤は大きく、自分自身を表現することも、何を望んでいるのかも分からなくなっていました。私の声は徐々に小さくなっていき、自分がダメなのではないかと思ったくらいです。そんな当時の自分を見て、今どんな声をかけてあげたいのかというと「そのままの私でいいよ」という言葉です。当時の私は、そのままの私を認めてもらいたい、という気持ちがあったのです。そしてそれは今もとても大事にしています。
家族療法家のヴァージニア・サティアは、文化も超えて人間誰しもがもつ真の願望を、Yearning と表現しています。そして心の奥にある真の願望と、外に向けて表現する私たち自身との一致が、とても大切だといっています。サティアが挙げているYarningという心の奥にある真の願いは、平和であること、安心したい、理解されたい、そのままを受け入れてもらいたい(受容)、繋がりたい、愛したい・愛されたい、所属したい(居場所)、創造性、希望や目的を持ちたい等・・・
あなたが今、こころの沸き起こる真の願いは?
2024年、皆さんの人生の旅が真の願いから創造される時間となりますように。
“after feeling disconnected for so long, my mind and body are finally coming back to each other- home body”
とても長い間 切断されていた 心と体が ようやく お互いに戻ってきた – ホーム・ボディ
By Rupi Kaur ルピ・クーア from “Home Body.”
参考:
・Enriching your relationship with yourself and others. Based on the teachings of Virginia
Satir by Sharon Loeschen, LCSW/
・The Satir Model: Family Therapy and Beyond by Virginia Satir.
・Home Body, Rupi Kaur