こんにちは、心理カウンセラーのゆうきです。前回、皆さんは心の旅に出る準備を整えたと思います。今回は、皆さん自身が人生の旅、つまり心の探究へ向かうときについて考えてみたいと思います。
心の探求が始まるきっかけは人それぞれです。変化を敏感に感じ、反応する人もいるかもしれませんが、それも人それぞれです。思いもよらないことが起きて、変わりたくないけど、変わらざるをえない場合も。また時間が経って振り返ってみると「あの時」という変化の節目が見えることもあります。今日はそんな変化のきっかけが人生に起こっているのか、もしくは過去に起こっていたのか見つけてみましょう。
心の探究は変化を誘うような感覚から始まることが多く、例えば、慣れ親しんでいた場所や人から離れなければならなくなる時がそうです。他には、今まで良いと思っていた価値観、普通だと思っていたことに疑問を持ち始めたり、うまくいっていたことが滞ってしまう時も。人によっては、現状に退屈さを覚えたり、または心が生きていない感覚に陥ることもあります。特に人生が停滞している時、上手くいかないことが続く時、ショックな出来事を体験した時には、何かを変えなければ現状を打破できないため、今までの価値観を変えなければいけない場合もあるでしょう。現状に不満がない場合でも、何かに強く惹きつけられる出来事や人に出会い、そこから新たな人生へと導かれることもあります。
さて皆さんは、現在どのようなことが人生に起きているでしょうか。もし最近、違和感や心地悪さ、何らかの疑問を感じているのなら、変化のサインかもしれません。また過去に、慣れ親しんだ場所や人から離れたことはありませんか?例えば、日本を離れてカナダに来た頃を思い出してみると、どのように変化の波が来ていたのか、今振り返ってみると、当時とは違った角度で見ることができるかもしれません。
人生には、成熟へ向かうための節目がいくつかあります。心理学者であるエリクソンが提唱した社会心理発達理論によると、人間のライフサイクルは8つの段階に分けることができ、心と身体の変化と共に、それぞれのライフステージで必要なことを学んでゆくと言われています。また、それぞれのライフステージで先延ばしにした課題がある場合には、その後の人生にも影響してゆくとも言われています。「自分探し」という言葉を聞いたことはありませんか?思春期から20代、30代にかけて、自分の人生を確立するために、自分探しを始める人もいれば、中年期になると、一度はこれで良いと思っていたはずなのに、立ち止まってもう一度自分を見つめ直す時期があり、これは「ミッドライフクライシス(中年の危機)」と言われます。
今回は、それぞれの人生を振り返ってみて、過去にどんな節目があったのか、また今、人生のどの位置にいるのかをアートで振り返ってみたいと思います。自分の人生の時間軸を色で表すことによって、人生の全体の印象や、それぞれの変化の時期も浮かび上がってくると思います。
まず紙を一枚用意します。そして紙の一番左は生まれた時として、一番右は「今」という時間軸をイメージしてください。生まれた時から時系列に、人生の節目や印象的な出来事を思い出しながら、その時期がどんな色だったのか、マッチする色を探して今にいたるまでの色を塗ってください。出来上がった人生軸の彩りを見ながら、下記の質問を参考に、気がついたことをジャーナリング(頭の中に浮かんだことや、自分が思ったことなどを紙に書いていくこと。「書く瞑想」)をしてみましょう。
・全体を眺めてみて、どんなことが心に湧き起こりますか?
・色の変化を見ながら何を思い出しますか?
・付け加えたい色、または未完成だと感じる色はありますか?
・全体を眺めながら感じること、そしてこれからの人生をどのような色に彩ってゆきたいですか?
・(オプション:もしイメージできるのなら)現在の色をみながら、これから(未来)こうなれば良いなぁという感覚を、色や形、シンボルで表現してみましょう。
全てを見渡した時、今、あなたには何が見えますか?